□病への敬意

世の中では、いろんなことに対して、深い理解なく根拠なく
自己責任論や努力不足とみなす傾向があるように思います。

体調面についても、
その人の〇〇がだめだからでは?と原因をその人に帰属してしまうことに、私は違和感を覚えます。

上手く表現できないけれど、
なにか問題があった時(例えば体の緊張、凝り)
表面的なことだけみれば、
ダメなところ、劣っている、
だから排除しよう、取り除こう、その人の行動や考え方を変えさせよう、といった流れになってしまうように思いますが、それよりも、

その人がいろんな環境で生活するなかで、生き延びるために身につけた(そうするしかなかった)心身の状態、生きようと頑張ってきた心身のかたち、生命の力の現れとして、敬意を持って治療したい
と思っています。たとえ、同じ治療をするのだとしても。

また、症状に、理由なんてないこともあれば、誰にもわからないほどにたくさんの理由が絡み合った結果であるなど、複雑さがあるのも命の特徴だと思います。

もちろん、症状や病は多種多様なので、これに当てはまらないこともあることとは思いますが、上述のことを心に留めて謙虚さや畏敬の念を忘れずに治療したいと思っています。

最後に、私が好きな本の中から、治療において忘れたくない言葉を紹介して終わります。

治療家は多数派の価値観から自由である方がいい -中井久夫