□頭痛(緊張型・片頭痛)に効く鍼灸~原因と対処法・ツボも紹介~
首肩凝りからくる緊張型頭痛や、ガンガンするような片頭痛などは日常生活に大きな支障をきたします。この記事では、頭痛に対して鍼灸がどのように効果を発揮するのかわかりやすく解説します。
目次
頭痛の種類
頭痛には様々な種類がありますが、どのタイプにも鍼灸は活用されております。とくに緊張型頭痛や片頭痛といった首肩凝りとの関連が深い場合に良く効く印象です。
緊張型頭痛
締め付けられるような痛みが特徴です。動いたり入浴しても悪化しません。最も多く見られるタイプの頭痛です。
片頭痛・偏頭痛
ガンガンと脈打つような痛みがあり、血流が増えると悪化します(運動や入浴など)。光や音、においで悪化することもあります。発作の前に「前兆」があるイメージですが、ない人もたくさんいます。吐いてしまう、寝込んでしまうなど日常生活に支障がでます。
群発頭痛
目の奥がえぐられるような、非常に強い痛みが繰り返し起こります。じっとしていられないほどの激しい痛みで、日常生活が送れなくなります。
薬剤の使用過多による頭痛(MOH)
痛み止めを頻繁に使うことでかえって頭痛が悪化するタイプです。例えばロキソニンやイブプロフェンを1か月に15日以上、3か月以上使用している場合はこのタイプの可能性があります。とはいえ頭痛がある中で痛み止めをやめるのは簡単なことではありません。そのため、病院では予防薬が処方されることもあります。
※緊張型頭痛と片頭痛は、どちらか一方ではなく、両方を併発している方も少なくありません。
なぜ鍼灸が頭痛に効くのか?3つの理由
首肩凝りの解消
「首や肩が凝ると頭が痛くなる」と感じたことがある方も多いと思います。実際に、首や肩のコリは頭痛と密接に関係しており、鍼灸で筋肉の緊張を和らげることで、頭痛が軽減すると報告されています。
自律神経の調整
鍼灸は自律神経をととのえる効果、リラックス効果もあり、凝りの緩和や血行改善が期待できます。
痛みに敏感になった脳の調整
また、慢性的な痛みが続くと、脳が痛みに敏感になる(中枢性感作)とされています。こうした過敏な状態も、鍼灸で痛みの感じ方を正常に近づけることが可能です。
頭痛の鍼灸施術の方針と例
治療では、首や肩のコリをほぐすだけでなく、体質に合わせて頭を含む全身にアプローチします。
特に片頭痛の方の場合や、とくに凝りが酷い方、鍼灸が効きやすい方は、凝りをほぐすことで血流が良くなると、頭痛がしてしまうことがあります。そのため、強すぎない刺激での施術を基本にしています。もし施術後に頭痛が出てしまった場合は、次回以降刺激を調節したりできます。また、凝りが解消するにつれてそのような頭痛が現れにくくなります。
治療例)個人差はありますが、ひどい首凝りと嘔吐を伴う片頭痛の患者様でも、3回程度で片頭痛の頻度がかなり減少しました。

鍼灸はガイドラインでも推奨されています
『頭痛診療ガイドライン2021』では、頭痛の予防法の一つとして鍼灸治療が紹介されています。
また、ガイドラインで、薬物療法や理学療法と併用して鍼灸を取り入れていることが紹介されている埼玉国際頭痛センターでは、週1回、4~5回の鍼灸治療を行い、頭痛や顔面部の痛みの頻度や程度を半減させることを目標にしています。
頭痛改善のセルフケア
首肩凝りの解消法3つ
頭痛体操
日常的なケアとしては、日本頭痛学会が紹介している「頭痛体操」がおすすめです。
最適な枕選び
朝起きると首が痛い、頭痛がする方は、枕が自分に合っているか確認してみましょう。
ツボ押し
首と頭の境目にあるくぼみの「風池」や、手の甲の親指と人差し指の骨の交差する部分のくぼみの「合谷」を5秒くらい痛気持ちよい強さで押しましょう。
天気・気圧変化への対策
台風や雨といった気圧変化で頭痛が起こる場合は、内耳の血流をよくする「耳のマッサージ」がおすすめです。耳を上、後ろ、下に5秒ずつひっぱったり、回したり、折りたたんだりするので手軽です。
Q&A
Q.どのくらいで効果がでますか?
A.週1回で2~4回程度施術を受けていただくと頭痛が3~5割程度に減ってくるのが実感できることが多いです。個人差はありますがほとんどなくなる方もいます。その後は状態や希望を伺いながら、月2回程度、ある程度落ち着いたら月1などで維持するか、辞めてまた症状が増えてきたら再開するイメージです。
Q.頭痛の種類によって治療法は変わりますか?
A.首肩の凝りを軽減する方針はどの頭痛でも共通ですが、使うツボや刺激量は体質や頭痛の種類によって変えています。
参考資料
・『頭痛診療ガイドライン2021』
・薬剤の使用過多による頭痛|日本頭痛学会
・『鍼灸療法技術ガイドII』p.812-825「緊張型頭痛・片頭痛」山口 智
・埼玉精神神経センター頭痛外来HP
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